調査結果：黒
調査キーワード
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依頼者とターゲット
◆ 依頼者は40代後半の女性とその娘。
◆ ターゲットは依頼者の夫（以下、夫（対象者）と記す。）
序章
時期は真冬。
４０代後半の外国人女性とその娘が事務所に訪れる。
相談内容は夫の浮気。
依頼者と夫（対象者）は結婚２１年。
夫（対象者）が離婚を切り出してきた。
夫（対象者）の職業は運送業で、休日の日は外泊することが多くなったことから浮気を疑っている。
目的は①浮気相手の身元と②浮気相手とのツーショット
である。
私はいつも通り、予備調査を行い。本調査に向けて準備を進めた。
調査編
予備調査を行った次の日の夕方。
調査を決行した。今回調査予定が急だったこともあり、予備調査項目：対象者本人の確認（面取り）は省略した。
私は調査開始の映像を撮影するため、夫（対象者）の勤務先を確認した時、使用するトラックの洗車を行っている夫（対象者）を確認する。
面取りを省略していたこともあり、少しラッキーな出来事だ。
夫（対象者）の見た目はメガネをかけた痩せ型の男性。
肌の色は日焼けしたかのような茶色い肌。
特徴をとられるとしたら、メガネと肌色か？といった感じ。
夫（対象者）はしばらく一生懸命洗車していた。
私もGPSに切り替え、付近で待機した。
夫（対象者）は意外にも早く勤務先から自家用車で移動して行った。
夫（対象者）の車は、自宅とは真逆の方向に移動し、いかにも今から浮気相手のところに行きますっと言わんばかりの雰囲気を醸し出していた。
いつもの流れで考えれば、どこか長時間停められる駐車場で女性と合流し、夫（対象者）の車でディナーに行く流れだろうと、予想した私はGPSをベースに尾行を継続した。
約１時間かけ、県中心部に移動してきた夫（対象者）の車だったが、予想外の動きを見せる。
GPSの検索結果から夫（対象者）の車はまっすぐビジネスホテルの駐車場に移動する。
私は少し急ぎ気味で夫（対象者）の車が停まるビジネスホテルに向かい、現場を確認する。
確かに夫（対象者）の車はビジネスホテルの駐車場に停まっており、本人はすでに車から移動し、チェックインしている様子だった。
女性とはここで合流したのか？近隣にはアパートも数件建っておりビジネスホテルの駐車場に乗り捨てて女性のアパートに行ったのか？
いろんなパターンが考えられる状況だったが、素直にビジネスホテルを利用していると考え、駐車場で暫くホテルから出入りするか張り込みを行った。
この時、夫（対象者）の車の横には、黒色の軽自動車が停まっている。もしかしたら接触している女性のものかもしれないと、カメラでナンバーを撮影する。
たまたま停まっている利用客の車とも考えられるが、探偵にとって、こういったちょっとした推理力も後々効いてくることもある。
張り込みを開始して２時間３０分が経過し、時刻は午後９時。
この時間でホテルからの出入りがないと、本日ホテルから夫（対象者）が外出する可能性は低いと判断した私は、上司に連絡し、打ち合わせの結果、ここで調査を一時終了した。
翌朝
私は少し早めに現場に到着した。
夫（対象者）の車が移動していないことの確認の映像を撮影していると、ここでまたしても驚きの出来事が起きる。
ビジネスホテルの出入口方向から夫（対象者）と４０代後半から５０代の女性（以下、女性Aと記す。）と共に駐車場に向かってくる。
やはり女性Aの車は夫（対象者）の車の横に停まる黒色の軽自動車だった。
２人は各自の車に荷物を積んだ後、すぐ近くにあるショッピングモールの屋上駐車場に移動する。
屋上駐車場では、夫（対象者）は自家用車から車のパーツ（サスペンション）を下ろし、女性Aの車に積み込み、女性Aはその手伝い行う。
この時、女性Aの容姿をはっきりと確認するが、お世辞にも美しい女性！っとは言えなかった。
身長は１５５cm～１６０cm。体重は６０㎏ありそうな太めの体形。
顔の輪郭も丸形。
はっきりと断言できる。
『私のタイプではない！！』
失礼ながら、なぜその女性と浮気しようと思ったのか？？
その女性との浮気でこれから失うものの代償があまりにも大きすぎるのでは？？
私は深く考えていた。
人は容姿だけではなく、内面も大事であることはよく聞く話だが、私はそういった恋愛感情に関してまだまだ未熟なのかもしれない。
現に私は３３歳で独身だ。
彼女もなし。
夫（対象者）の方がよっぽど達者だ。
などなど考えているうちに、積み込みを終えた夫（対象者）と女性Aは女性Aの車に乗り、ショッピングモールの屋上駐車場から移動を開始する。
女性Aの車だが、運転しているのは夫（対象者）で、女性Aは助手席に乗っている。
これからどこに向かうのか？
『浮気・不貞の話⑳（夫の浮気）パート２』に続きます。
[…] 前回までのあらすじ […]