調査結果:成功

調査キーワード

① パチンコ・スロット

依頼者とターゲット

◆ 依頼者は60代後半の夫婦。

◆ ターゲットは30代の男性(以下、男性A(対象者)と記す。)

序章

時期は4月下旬。

春が訪れているさなか、東北の気温は少し肌寒い。

とある日。

60代後半の夫婦が事務所に訪れる。

夫婦の相談は自分たちの娘に関する相談だった。

以下、打ち合わせ資料から。

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依頼者の娘に現在交際している男性がいる(対象者)。

娘と男性A(対象者)が会う頻度(デート)は月に1回だけ。

さすがに会う頻度が少なすぎるのではないか?と娘に尋ねると、彼(対象者)は仕事で忙しいみたいと言っている。

結婚も視野に入れた交際と聞いていたこともあり、依頼者は心配になり不安な日々を送っている。

男性A(対象者)には他に女性がいて、娘とは遊びなのではないか?と考えるときもある。

探偵社に依頼する項目は2つ。

男性A(対象者)がどんな生活をしているのか?・自宅はどこで実家暮らしなのか?一人暮らしなのか?

調査してほしいとのことだった。

成人した娘の事と言うこともあり、余計なお世話とも思える話だが可愛い娘の為と心配している親を想像するとなんとも憎めない話でもある。

私は資料をもとにさっそく現場に赴いた。

調査編(1回目)

まずは男性A(対象者)の勤務先を確認する。

情報では建設会社の社員である。

今回の目的は、男性A(対象者)が情報通りの場所で勤務しているかの確認車は何に乗っているのか?である。

現場を確認した様子では、調査難易度は高くなかったが、もうすでにちょっとしたアクシデントが発生していた。

普段、体調を崩すということはほとんどない私だったが、この時は珍しく体調を崩していた。

熱は39℃あり普通なら休むべき状態ではあるが、すでにこの状態で1つ調査をこなしていたこともあり、上司は私に気にもかけない。

今回の調査はヘルプ要員で一緒に入っていた調査員(探偵)に大半を任せ、私は緊急対応に回れるように待機した。

張り込みを開始して1時間が経過したころ、ヘルプ要員の調査員から連絡が入る。

男性A(対象者)と思われる人物が建物から現れたと。

男性A(対象者)は建設会社の駐車場に停まる黒色の軽自動車に乗り、勤務先から移動して行く。

確認のためヘルプ要員の調査員が私にターゲットで間違いないか確認を求める。

確かに男性A(対象者)で間違いなかった。

違う部分があるとすれば、資料でもらった男性A(対象者)の写真より少しばかりイケメンだったことだ。

この ”依頼者から提供される写真より実物は良い” ということはよくある話だが、それは逆にお洒落に気を配るようになったとも捉えられ、浮気調査などではお洒落になり身なりに気を配る・趣味嗜好が変わるは浮気の可能性が高くなる予兆でもある。

もちろん今回は浮気調査ではないが、何かしらアクションがあるかもしれないと少しばかり考えていた。

今回の目的は難なく達成し、現場を後にした。

3日後。

再度、男性A(対象者)の勤務先付近で張り込み、調査を開始した。

体調も回復し、今回は私1人で調査を行う。

目的は男性A(対象者)の自宅を判明させること。

ターゲット次第だが、場合によってはすぐに終わる内容の調査だったが、その”ターゲット次第”の罠にまんまとハマることになるとは、その時の私は思ってもいなかった・・・

前回の調査同様に、張り込みを開始して1時間が経過したころ、男性A(対象者)が勤務先から現れ、車に乗って移動を開始する。

男性A(対象者)の車は勤務先より西側方向に移動し、”自宅はこっちの方か~”と素直な気持ちで尾行していたが、男性A(対象者)の車はすぐに移動をやめる。

そして停まった駐車場・隣接する建物が視界に入った瞬間、私は嫌な予感が全身で感じる。

『パチ屋だ!!』

私がよく言う略称だ。

男性A(対象者)はパチンコもしくはスロットを嗜む男だった。

ただ自宅を判明させるだけですぐに終わる調査ほど、長引いてしまうのは”探偵調査あるある”のひとつだ。

そして見事にハマる私。

深いため息をついた私は上司に連絡した。

わかりきっていたが返された返答にイラだつ私。

ピエロだ!!

私は男性A(対象者)の気が済むまでパチ屋で張り込みを継続した。

時折、店内を確認する。

奴はスロットを打っている。

台を替えて打っている様子も伺える。

スロットを好んで嗜むようだ。

その様子を確認しているうちに、5時間が経過し時刻は午後11時になろうとしていたころ。

ようやく男性A(対象者)に動きがみられる。

店内から現れる男性A(対象者)は換金所に立ち寄る。

もはや奴が勝ったのか?負けたのか?どうでもよかった。

私の願いはただ一つ。

”さっさと家に帰れ!!”

これだけだった。

換金を終えた男性A(対象者)は車に乗り、パチンコ店から移動する。

国道から県道に移ったりと、しばらく南下していく。

もう少しで今日の仕事が終わる。安堵感に満たされつつ尾行する私。

しかし、そんなことはさせないと男性A(対象者)がわかっているかのように奴は焦らしに入る。

コンビニによって買い物をしている。

”クソっ!”

思わず声に出す。

コンビニで買い物などすぐに終わり移動して行く。

などわかっているが一分一秒阻まれるだけでイラついてしまう。

常に冷静でいなければプロとしてよろしくない。

今の私はド素人だ。

買い物を終えた男性A(対象者)。

その後、尾行を継続すると、少し古めだが大きな一軒家の敷地に停まる。

ようやく自宅に到着した様子だ。

敷地内には数台の車が停まっており、後に調べた結果、男性A(対象者)の実家であることが判明した。

すぐ終わる内容の調査だったが、ようやく終止符が打たれ上司に連絡し、調査を終えた。

調査ポイント

その後の調査で、休日の男性A(対象者)の過ごし方は、パチンコ店に行くことがほとんどだった。

男性A(対象者)はそこが自宅なのか??っと思ってしまうくらい、パチンコ店にいることが多かった。

依頼者の娘と会うよりもパチンコ!っと行動で示しているようだ。

この結果が、2人の交際を別けたのかは定かではないが、調査を依頼した夫婦は私たち探偵社の働きに満足していた。

調査期間と料金

調査期間:トータル10日間

現場に出た回数(行動調査):2回

(調査時間(合計):約7時間(行動調査による))

調査員最大人数(1回の調査)2名

調査料金(総額):約10万円~15万円

* 調査料金に関して、探偵社及び地域によって大きく変動しますのでご了承ください。

投稿者 りょうカン

東北で活動する現役探偵。 数々の調査を経験し、探偵のリアルを語っていきたいと思います。 調査経験をもとに、対策や調査料金などのちょっとしたお役立ち情報もお話していきたいと思います。