はじめに

探偵の仕事で必ずと言っていいほど行う動作といえば、尾行・張り込みになります。

この尾行・張り込みは探偵には特に必要なスキルです。聞き込みによるコミュニケーション能力も必要ではありますが、探偵の仕事で一番多いのが浮気調査です。

聞き込みを行う事は尾行・張り込みに比べれば全然少ないです。

張り込みなんかしてバレないのか??どうすればバレないのか??

今回はこの張り込みについてお話します。

1:張り込み編

張り込みとは、ターゲット(対象者)を捕捉するための行為を指します。以下の場合によく行われます。

① 自宅や勤務先等、ターゲット(対象者)が通常出入りする場所での張り込み。

② 恋人の家や実家、飲食店やパチンコ店等の立ち寄り先で、ターゲット(対象者)が現れる可能性のある場所での張り込み。

張り込みで注意するポイント

① 対象者の風体を把握しているか?

② 移動手段の下調べをしているか?

③ 出入り口をすべて押さえているか?

④ 近隣環境に溶け込んでいるか?

張り込みを実行する前に、ターゲット(対象者)の風体行動パターン自宅勤務先立ち寄り先等の予備調査が必要になってきます。調査の成功・失敗はこの予備調査にかかっていると言っても過言ではありません。

ターゲット(対象者)に関しては、氏名、年齢、住所、職業、勤務先、経歴、立ち寄り先の情報や人物の写真等を事前に依頼者から提供してもらう必要があります。

写真に関しては古い物なのか?最近の者なのか?現在のターゲット(対象者)は写真より太っているのか?痩せているのか?また、髪型は変わっているのか等を依頼者に確認します。

特にターゲット(対象者)が女性の場合、髪型や化粧によって大きく雰囲気が変わっていますので注意が必要です。

ターゲット(対象者)の風体に関してのポイント

浮気調査の場合、写真よりも明らかにオシャレになっている場合は、浮気している可能性が高いです。趣味が変わったり身なりに気を遣うようになった場合は特にです。

自宅や勤務先については、すべての出入口位置や状況について調査しておきます(予備調査で)。特に勤務先では専用の出入口がないか?時間によっては開閉する場所がないか?張り込み場所の選定が調査成功に大きくかかわってきます。

移動手段については、事前情報の移動手段だけではなく、徒歩、自転車、バイク、公共交通機関などあらゆる手段での勤務先や立ち寄り先への予想順路を把握しておきます。

移動手段に関してのポイント

実際住んでいる場所の生活環境によって、大きく異なりますが、移動手段においてをよく使用する生活環境では、以外での勤務先への出勤は低いです。どちらかというと仕事以外、飲み会プライベートなどでの移動手段をしっかり把握しておいた方がよい。

実際の張り込みのを行う際は、周囲の環境に十分配慮する必要があります。閑静な住宅街や公園、幼稚園や小学校の近くでの張り込みの場合、車に乗ったままでは非常に目立ちます。後部座席に乗車し、無人を装うなど周囲の環境や状況に合わせて張り込み場所と方法を事前にいくつか準備しておきましょう。

張り込みに関してのポイント

探偵という職業の基本となる動きのひとつが張り込みです。

張り込みに関しても、普段の生活環境状況によって大きく異なります。しかし現在の世の中では路上駐車するだけでも、たとえ車内を無人に装っても近隣の方に警戒される可能性が高くなった世の中に感じます。

張り込み方、状況把握をしっかりしないと調査成功は難しいでしょう。

またベテランの探偵であっても、現場に出る探偵とそうでない人の温度差の違いで状況を見誤ることもよくあります。現に私が所属する探偵事務所はこの温度差が問題になっているように感じます(調査も経営方針も)。

2:服装・変装

尾行・張り込みはターゲット(対象者)はもちろん、ターゲット(対象者)の家族、周囲の住民にも気づかれないようにしなくてはなりません。ですので服装にも注意が必要です。特に張り込み時はその場所の環境や時間に合わせる必要があります。

探偵の変装術

1 前髪をさげたヘアースタイルから、整髪料を使用しオールバックにするなど、髪型のイメージを変える。

2 ターゲット(対象者)と同じ店舗に入るときは、メガネをかけるなどしてワンポイントの変化をつける。

3 ブルゾンなどはリバーシブル(裏表の両方が着られ、印象を変えれるもの)を着用する。

4 スーツ時は靴のラバーソールなどで足音のしないものを着用する。

5 バックは目立たないものを持つようにする。

6 女性の場合は、髪をおろした状態からアップにしたり結んだりすると良い。またメイクで印象を大きく変えると特に効果的である。

服装、変装の注意点

1 つけボクロなどの小物は逆に目立つので使用はさける。

2 連続した尾行時、同じ服を二日以上着てはならない。特に冬は同じ上着ばかりを着ることは避け、マフラーなど色調を変える。

3 男性二人以上で尾行する場合、服の種類や色を同一にしないようにする。

4 若い人の流行りの服装は探偵と見られにくい、短時間の尾行には効果があるが、反面、覚えられやすいため、長時間の尾行には不向きである。

服装・変装に関してのポイント

服装に関しては確かに大事なポイントではありますが、現に私は基本的に同じ服を着て調査することが多く、調査の日を空けても前回の調査の時と同じ服装になることがほとんどです。

しかしターゲット(対象者)はもちろん、近隣の住民に警戒されるということはほとんどありません。これは結果的には調査のやり方調査時の行動でカバーしているというほかないでしょう。

私が服装に関して心掛けているのは、カラーバリエーションの変更と上着の交換。

コロナウイルスが流行ってからは、マスクのカラーバリエーションと種類の変更です。

マスクに関しては、私が調査をしていて気づいたことは、カラーバリエーションが変わっても商品そのものは変わらない特性が人には見受けられます。

なのでマスクの色はもちろん種類の変更にも気にかけています。

また女性は化粧などで大きく印象を変えることができます。女性探偵が活躍できる理由は変装でのバリエーションの豊富さが考えられますね。

3:張り込み方法

張り込み位置の選定は、今後の調査に大きく影響するため、慎重に行わなければなりません。

① ターゲット(対象者)の顔をはっきり視認できる位置を選定するのが原則ですが、ターゲット(対象者)の家などから離れないと張り込みできない場合は、数名で分かれてどちらに出ても対応できる位置で張り込みを行います。

② ターゲット(対象者)が車両で移動する可能性がある場合、ターゲット(対象者)が使用する車両が駐車されている場所の近くに調査車両を準備しておきます。

③ マンションやビルを張り込む場合は、窓の位置を調べておき、ターゲット(対象者)に視認される可能性がある場所で張り込んだり、調査車両を配置しないようにする。

④ 目立つところでしゃがみこんだり、管理人や守衛から見える位置でブラブラしないこと。やむを得ず管理人や守衛から見える位置で張り込む場合は、時計を見たり携帯電話を気にするなど人待ちを装ったり、パンフレットを持ち、営業を装うと良いでしょう。

⑤ 張り込みで一番難しいのは、調査初日の面取り(ターゲット(対象者の顔及び風体の確認)です。ターゲット(対象者)と特徴が似た人物を見かけたら、やり過ごさずに必ず確認しましょう。

⑥ 失敗しやすいポイント

調査を行う際は、自分勝手な予想や思い込み、先入観をもってはなりません。

・化粧や髪型が変わらないという思い込み。

・ターゲット(対象者)が1人で出て来るという思い込み。

・必ず電車(車、徒歩など)で移動するという思い込み

・建物正面から必ず出て来るという思い込み。

・警戒していないはず(しているはず)という思い込み。

⑦ 住宅地で道幅が狭く、人通りが少ない場所が最も張り込み難く、調査開始時に出入口を視認できる場所に張り込んだとしても、周囲の目があり長時間の張り込みが困難な場合が多いです。その場合、数名で円を描くように移動しながら張り込むと良い。この際に、死角や確認漏れがないように互いに連絡を取り合う必要があります。また、一人が見やすい場所や至近距離で張り込み、対象者を確認したら、尾行せずに離れている調査員に連絡し尾行させることもできます。

⑧ 車両に人が乗っていればターゲット(対象者)や通行人が目を向けることは自然なことです。車両を使用して張り込む際は、後部座席に乗車し無人を装うなどする必要があります。

張り込み方法に関してのポイント

上記であげた方法は、確かに大事なポイントですが必ずうまくいく方法ではありません!実際に営業や人待ちを装うことは私もありますが、何時間も同じ場所で張り込んでいればさすがに周辺の住民に警戒されますよね?

張り込みは探偵にとって基本となる動きのひとつですが、難易度もそれなりに高いです。

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投稿者 りょうカン

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